「駆け落ち」とは、どのような意味の言葉なのでしょうか?
「駆け落ち」という言葉やシチュエーションは、恋愛映画や恋愛ドラマでよく耳にしたり、観たりするものですよね。でも実際の駆け落ちって、具体的にどんな意味のことをいうのでしょうか?
また、現実的に駆け落ちをすることは可能なのか、という観点から、駆け落ちのメリット・デメリットや超現実的に駆け落ちするための方法についても解説しています。
駆け落ちの意味だけではなく、実際に駆け落ちしてしまいたくなるほど恋愛に悩んでいる方も、是非参考にしてほしい内容です。
「駆け落ち」の意味とは?
駆け落ちってどういう意味なの?
親から結婚の許しを得られない男女が、しめし合わせてひそかによそへ逃げ隠れること。
引用:駆け落ち – コトバンク
「駆け落ち」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか?
駆け落ちとは、お互いの両親から結婚を反対されている男女が、両親からの許しを得ないまま親元を離れて隠れるようにほかの地域で暮らし始め、交際することを言います。
また、不倫関係の男女が一緒に暮らすことを約束したものの、離婚することができないため駆け落ちで強行突破する…というケースもあるようです。
どちらかの親が反対しているからといって結婚を止めようとする人は今では少ないと思います。
しかし、今でも結婚式場では「〇〇家」×「〇〇家」と看板が立てられることが多いように、お互いの家系が結ばれる面もあったわけですから、男女2人だけの問題ではなかったのかもしれませんね。
あなたも、もしかすると両親から結婚やお付き合いを反対されていて、「いっそ駆け落ちしてしまうか…」というくらい追い詰められてしまっている方の1人かもしれません。
ただ、駆け落ちには不安な要素やデメリットも多いため、突然駆け落ちしてしまう前にやるべきことがあります。
駆け落ちの語源とは
「駆け落ち」という言葉自体は戦国時代頃からありましたが、今の恋愛や結婚に限らず様々な意味がありました。
重税や戦乱、貧困などによって他の地域・土地に逃げること全般を表す言葉として「欠落ち」という漢字が当てられていたようです。
いつしか重税や貧困によって逃げていくことは欠落ちとは言わなくなりましたが、一方で「駆け落ち」と漢字を変えて恋愛や結婚にまつわる言葉として使用されることに。
悪事を働いた人が逃げる意味合いも「欠落ち」の時代からあったため、その「悪いこと」の意味を込めて男女が両親から離れて暮らすことを「駆け落ち」と言ったのかもしれません。
ただ、駆け落ちと言っても全部ひっくるめて悪いとはいえませんよね。親が結婚相手を決める時代は終わっています。
駆け落ちについて詳しく意味を観てきました。「駆け落ちって具体的になんだろう?」と気になっていた方も、駆け落ちの意味について理解できたのではないかと思います。
次は、「どんなときに駆け落ちすることになるのか?」という観点から、駆け落ちすることのメリット・デメリットを解説していきます。
今現在、両親から付き合っている人を否定されていたり、結婚を反対されていたりする人は、「駆け落ちしようかな…」と考える前に参考にしてくださいね。
どんなときに「駆け落ち」することになるの?|メリットを解説
駆け落ちするということには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
むしろメリット・デメリットで話すような内容ではないかもしれませんが、両親から結婚やお付き合いを反対されている方にとっては、参考になることもあると思います。
恋愛や結婚について深く考える上でも、ぜひここで解説していることを参考にしてみてくださいね。
1 結婚や付き合うことへの反対を押し切ることができる
親元から無理やり離れ、付き合いや結婚の反対を事実上押し切ってしまえることが、駆け落ちの一番のメリットになります。
駆け落ちは、徹底すれば親との連絡を取れなくすることだってできます。
実家に帰らず、遠くの土地で生活を始めれば、見つけるのも時間がかかります。また、両親が結婚してもいいよと折れるまで意思を表明する手段としても駆け落ちはとても効き目があります。
あなたのことを大事に思っているからこそ反対している親であれば、駆け落ちはとても悲しむはずです。
2 愛が真面目なものであることを証明できる
両親が付き合うことや結婚することを反対する理由には様々なものがあると思います。その理由のひとつとしては、「本当に2人が愛し合っているのか疑われている」というものもあるでしょう。
しかし、駆け落ちして2人でやっていくということを行動を通して示すことができるため、反対する両親に頼らず自分たちは真面目に付き合っていることを理解してもらえることに繋がる可能性もあります。
また、親元から離れる負担や気苦労をいとわない覚悟を保つ必要があるため、2人の間の信頼感はとても強いものになります。
3 親戚づきあいなどがなくなる
結婚すると、ほとんどの場合親戚へのあいさつなどを含め、様々なことをやる必要が出てきます。そういう風習に嫌気がさしている人も多いですよね。
駆け落ちするということは、今住んでいる地域の知り合いと二度と会えなくなることも覚悟したうえで、2人でやっていくことを心に誓う必要があります。
そのぶん、親戚づきあいなども含めた面倒な人間関係がリセットされ、2人で新しく人間関係を作っていくことができるメリットがあります。
捨てなければいけないものも多いですが、その分2人で新しく作っていけるものもたくさんあるといえるでしょう。
「駆け落ち」するとどんなことが起きるの?|デメリットを解説
ここでは、駆け落ちすることのデメリットを具体的に解説していきます。
駆け落ちには、正直なところデメリットがかなり大きいです。実際にするときには、本当に人生が劇的に変わることを覚悟したうえで行動しなければいけません。
1 仕事・両親・友達との関係をリセットしなければならない
駆け落ちは、仕事や両親との関係、友達との関係など、人生や日常生活を送るうえでとても大切なものをリセットしなければいけない状況にすることです。
そのため、メリットでも少し解説したように、駆け落ちする2人を心の底から信頼したうえで支え合っていかなくてはいけませんし、後戻りができなくなります。
特に友達関係をリセットするのは、かなり苦しいはずですが、駆け落ちにはそれくらいの覚悟が必要であり、駆け落ちが成功した後もずっと後悔することになるかもしれない…ということを前提にするべきなのです。
2 金銭的・経済的な負担や不安が大きい
駆け落ちすると、まずお互いが仕事を辞めてどこかの地域に引っ越しをする必要があります。当然、引越し先で新しい仕事を見つけなければいけませんし、それまでは貯蓄を切り崩して生活しなければなりません。
また、現実的な話として、就職先を決めるには住民票が必要だったりと、駆け落ちした後に困ることも多いです。
そのため、「駆け落ちしてから何とか頑張って裕福な暮らしをしたい」という夢は諦めたほうが良いかもしれません。今まで何とかなってきたような生活は二度とできないのです。
また、住民票を移動してしまうと、今度は親元が探そうと思えば探せる状況を作ってしまうことになります。
3 駆け落ちは日本の制度的にムリがある
金銭的・経済的な問題はほかにもたくさんあります。医療費も全負担で支払わなければいけなくなりますし、もし仮に住民票なしで働く場所が見つかれば良いのですが、そんなに簡単にはいきません。
また、子どもを将来的に欲しいと考えているカップルにとっては、健康保険の問題や出産費用はかなり大きな額になり、支払える余裕が出る可能性は低いです。
子どもができると次は教育費を支払う必要もあります。駆け落ちは日本でするには現実的な手段ではないのです。
また、そのような制約が多い生活を続けることは、いくら仲が良いカップルでもほとんどムリです。
なぜなら、愛を確かめ合うためのデートや一緒に何かを楽しむためのお金と心の余裕は、駆け落ち後に必ずできるとは限らないからです。
駆け落ちをする方法とは?
さきほどまで、駆け落ちのメリット・デメリットを観てきました。デメリットが超現実的なお話だったので、ほとんどの方は駆け落ちをしたくないと考えているはずです。
しかし、駆け落ちの方法を知っておくと、「親に反対されているから私たちは付き合えない」と考え、別れてしまいそうになるのを少しでも避けることができるかもしれません。
そこでここでは、現実的に駆け落ちをする方法を考えましたので、解説していきます。
1 「衣食住」+「仕事」を決める
駆け落ちする場合には、今住んでいる場所からできる限り遠い地域に引っ越します。この場合にやるべきことは「衣食住」と仕事です。
服は今持っているものを持っていけば良いですが、大切なのはお金と仕事、そして住むところです。順番としては、住所を決めて仕事を決める順番が良いでしょう。
- 住所を探す
- 仕事を探す
- 実際に引っ越す
この順番であれば、できる限りスムーズに2人の生活を始めることができるはずです。
賃貸アパートを契約するときには、保証人が必要ない物件を探します。そして、契約時のお金を3ヶ月分ほど用意しておきます。仕事が万が一見つからない場合でも、3ヶ月は最低大丈夫なようにしておきます。
その後、現地で仕事を探し、とにかく働き始めます。2人で協力してやっていけるように努力しましょう。
2 住民票の異動手続きをしておく
転職先を決めるときや、健康保険の手続のほか、様々な手続きで必要なのが、「住民票」になります。住民票があれば、駆け落ちだとしてもほぼ普通の引っ越しと同じようにすることができます。
もちろん、住民票を異動しているということは、あなたが引越しした先の地域を両親が調べることができるということ。つまり、本来の駆け落ちとは似て非なるものなのです。
しかし、生活の安定性を考えれば、後からバレることになったとしても、住民票の異動は必ずしておくことをおすすめします。
もし仮に見つかってしまったとしたら、そのときはまた対処するしかありません。
住民票の異動は元の市区町村の窓口で「転出届」を出して転出証明書を受け取り、引越し先の市区町村窓口で「転入届」を出せば完了です。
写しがあれば住民票をいろいろなところで使うことができます。
ただし、住民票を異動するには住所を確保しておく必要があるので、先に賃貸アパートを契約する必要があります。
3 「駆け落ちしてでも付き合い続けること」をハッキリ伝えておく
実際に駆け落ちするなら、後々のトラブルを考えて「駆け落ちすること」を親にハッキリ伝えておいたほうが良いです。
駆け落ち自体は2人が承諾したうえでやっていれば犯罪にはなりませんが、後から両親が付き合っている相手に対して略取・誘拐の犯罪の被害届を出す可能性があります。そうすると、厄介事になります。
後々トラブルになることがないように、覚悟を決めて両親に伝えましょう。
4 住民票以外の手続きも忘れずに!
住民票ほど緊急の用事ではありませんが、銀行口座やクレジットカードの住所変更や、保険、車のローンなどの登録情報はできる限り早めに手続をしておきましょう。
新生活を始める場合には、最初安定するまで大変なことが多いです。仕事を始めながら引越しのことや、新生活に慣れるためにいろいろなことをしなければなりません。
もちろん、いろいろな手続をしていることで身バレしてしまう可能性もありますが、駆け落ち後も安定した生活をしたいのであれば、そこは踏まえたうえで生活しましょう。
ここまで、できるだけ具体的に駆け落ちする方法をご紹介してきました。
身分を証明するための住民票と、実際に親元から離れて暮らすための資金さえあれば、あとは2人がどれだけお互いを信頼して支え合うことができるかにかかっています。
しかし、駆け落ちはあくまでも最終手段ととらえるべきです。
子育てなどでは、親からの協力があったほうが良いことも多いです。
なので、親から付き合いや結婚を反対されている人は、思い切って駆け落ちする前にできることをひとつひとつやることが大切です。
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